他社にはまねできない独自の技術開発が課題

2011-05-02

凸版印刷は、ホログラムをはじめとした偽造防止技術を幅広く自社開発しており、ID(身分証明書)やブランドプロテクションなどのセキュリティ技術をコアとする事業の先端を切り開いている。今回お話をうかがった川口直子さんは、2004年に入社して以来、このセキュリティ関係の仕事に携わっている。しかし、川□さんはもともと、凸版印刷を志望していたわけではなかった。語学を活かし、海外で仕事をしたいという思いから商社などを受けていたそうだ。「機械工学の中でも環境をテーマにした研究を行っていたので、学校推薦をもらうなかで、『カートカン』からパッケージに興味を持ち、当社を受ける際には、パッケージ事業部を志望しました。ですから、入社当時は正直なところ、凸版印刷で海外に出る仕事ができるとは思ってもみませんでした」入社後、川口さんは、「金融証券事業本部開発本部」(現・情報コミュニケーション事業本部)へと配属された。開発本部は、金融関連の商材をメインに扱う事業本部の技術開発部門という位置づけになっており、当時からパスポートや身分証明書を発行するIDプリンタや、ホログラム、ICカードの開発などを行っている。「最初は、機器開発グループでセキュリティプリンタの開発に携わりました。一口にプリンタの開発といっても、印刷方式や基本構造はもちろん、ホログラムやインキ、発行ソフトや印刷対象であるICカードや紙に関する知識など、さまざまな知識が必要となり、初めは勉強の連続でした。でも、凸版印刷ではこれらの関連する技術もすべて自社で開発、製造、提供しており、事業領域の広さを実感した期間でした。現在はグループを移り、プリンタを含め、自社で開発、製造しているセキュリティ技術をどうしたら海外で事業として展開できるか?ということを考える部署にいます。ですから、入社以後に学んだ知識に加え、現在は少し市場寄りの視点で凸版印刷のセキュリティ事業を見ています」昨今、ますます高度なセキュリティ技術が求められるようになってきている。情報の保護という側面はもちろん、巧妙な偽造との闘いという意味でも、トータルなセキュリティ技術やシステムの開発が必要である。したがって、偽造防止技術の開発も、いっそう重要性を増してきているのである。「偽造防止技術の開発をする中で、私たちは『偽造されないものはない。どんな物でもいつかは偽造されてしまう』という認識を持っています。そのために、どうしたら、その被害を最小限に食い止められるのか?偽造品の判別を容易にするにはどうしたらよいか?時にはさまざまなセキュリティ技術を組み合わせながら、あるいは技術改良しながら、常に新しい技術の開発に取り組んでいます。でも、やはり一番重要なのは、他社にはまねのできない、世界でオンリーワンの自社技術を創ることだと思います」

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