ユニクロ大型店を「今後の成長エンジン」としてはっきり位置づけている。大型店とは売場面積が標準店(200坪)の約2.5倍、500坪級以上のフルライン(総合品揃え)店舗を指す。すでにユニクロの国内大型店は14店舗を数える(06年11月末)が、今後その出店ペースを加速させる。今期(07年8月期)は20店舗、さらに来期(08年8月期)以降は年間40店舗もの大量出店を予定している。大型店出店を急ぐのは、「一番競争力のある、一番新しいユニクロを表現する場は500〜1000坪の大型店しかないと考えている」(Y)から。同社では3年後の大型店100店舗体制により、国内ユニクロ売上高の3割を稼ぐ方針だ。実際、大型店だからこそ展開できる「マンスリーコレクション」(月ごとにテーマを変えてファッション提案するウィメンズ商品のコーナー)など、標準店にないMDと特化商品は予想を上回る人気ぶりで、さらにこれも大型店ゆえ提案・強化可能なVMDや空間演出も大変好評だという。それにより大型店の1坪当たり年間販売額は、既存店実績値で250万円(06年2月期中間期)とかなり高い数値が出ている。これも大型店開発に一段と拍車がかかる要因だ。もっとも大型店は「いいことずくめ」ではない。Wも指摘するように、苦しい自社競合を誘う。標準店の倍以上の売上を想定する大型店の集客力は、ただでさえ強力だ。近隣に立地する旧型既存店などはひとたまりもないだろう。したがって今後、頻繁な同社のスクラップ&ビルドはさらに激しさを増しそうである。ただしこれからのユニクロ既存店のスクラップには、ある「救いと可能性」が残されることになる。それは「ジーユー」への業態転換だ。